静音軸搭載で高性能RTもあり!「Moeetech GLITTER 65HE」使用レビュー

こんにちは!c1trusです。

Moeetechの磁気キーボード「GLITTER65HE」をレビューしていきます。
Y2Kを感じる非常にかわいい特徴的なデザインを持ち、
RT0.005mm/8kHzポーリングレート対応で最新のゲームスペックも持ち合わせる本機。
今回は中でも磁気静音スイッチのモデルをご提供いただきましたので、
隅々までチェックしてどんな製品となっているか見ていきましょう。
※レビューにあたりHYPESHOP様より製品をご提供いただきました。
ハードウェア
ケース

Y2Kな雰囲気を感じさせるプラスチック(PC)の透明ケースに、
太めのベゼルが非常に印象的でかわいいです。
アルミケースほどの重量ではないですが内部に一部金属が使用されているので、
ABSオンリーのケースよりも、それなりに重量はあります。
チルトはないですが、タイピング角度はある程度付いており、使用感は問題ありません。
フロントがちょっと高めなのは人によっては気になるかも。
打鍵音・打鍵感

動画で確認していきましょう!
スコスコ・ボスボスした感じでしっかりと静音されています。
スタビライザーは静音ではないのでスタビのあるキーや、
スイッチのバネの音は聞こえてきます。
普通のスイッチを入れた場合、
PCプレートにPC筐体なのでプラスチックな響きはしますが、
しっかりガスケットやフォームでエコーなどは調整されています。
打鍵感ですが、静音のシリコンが入っているため、
底打ちは特有のゴム感があり柔らかいです。
静電容量に似たスコスコ感でありますが、
底打ちの感覚が違います。
スムーズな打鍵感で、スイッチの戻りもいいので、
タイピングはしやすいです。

個人的にはスイッチが静音のため、スタビの音だけ裏拍みたいに打鍵時からズレて聞こえてくるのが少し気になります。
普通のスイッチを入れても楽しめる筐体なので、試してみるのもオススメです!
ラピトリの精度と遅延

いつも通りSwagkeysのNeon Testerでの計測を試みましたが、
GLITTE65は計測バグを起こしてしまうため数値比較はできませんでした。
インゲームでの所感のみとなりますが、RT0.01mmのデッドゾーン0あたりから動作的には安定し始める印象です。RT0.005mmだとさすがに入力切れが発生することがあります。
遅延の感触ですが、低遅延のトップクラス組にあまり引けを取らないと感じます。
さすがにRakka Atlasほどのビタビタさは感じませんが、
Wootingのタキオンと同程度もしくは少し遅い程度じゃないかなと予想されます。
内部構造
ケース上部のネジを2箇所外し、ドーターボードのネジを2箇所外すと分解が可能です。

マウントはPCBガスケットマウントとなっています。
ケース上部と下部の凹みに、PCBの黒い長めのガスケットがハマる形でマウントされています。


スタビライザーはPCBマウントのスクリューインタイプです。
HYPESHOPで扱うものは組み立て済みなので、ルブもしっかり施されています。
若干のガタつきはあるものの、上下のシーソー感はあまりなく反応も良いので、
付属のスタビライザーとして十分な品質だと思います。

プレートはPCを採用。

フォームはプレートフォームとボトムフォームのみ。
スイッチパッドや、PET/IPXEシートなどはなし。


スイッチ
HYPESHOP取り扱いモデルは、ProU Silent HEを採用。
Moeetech公式ではProU(Silent)/ProG/ProSilkの3つから選択をすることが可能で、
それぞれの単体購入も可能となっています。
| ProU Silent | ProSilk | ProG | |
| Switch Type | UltraSilent-Linear HE Switch | Ultra-Linear HE Switch | Ultra-Linear HE Switch |
| RT | 0.005mm | 0.005mm | 0.005mm |
| Customised springs | UltraSilent | 20mm | 15mm |
| Operating Force | 46±5gf | 38±5gf | 52±5gf |
| Bottom-out Force | 56±5gf | 48±5gf | 62±5gf |
| Travel Distance | 3.5±0.1mm | 3.5±0.1mm | 3.5±0.1mm |
| Magnetic-O | N↓ | N↓ | N↓ |
| B-O Magnetic Flux | 580Gs | 580Gs | 580Gs |
| Actuation Lifespan | >100,000,000 | >100,000,000 | >100,000,000 |

どれも金型は同じで、静音化や荷重スプリングの荷重に違いがあると思われます。




ステムのレールにシリコンのようなものが装着されており、
そちらで静音化する構造となっています。
ファクトリールブ済みで、レール付近にしっかりとルブされており、
動きはスムーズで掠れは感じません。
音はしっかり静音化されていて、音は少しバネの音が聞こえるかなと言った程度。
打鍵感は静電容量のようなスコスコ感があり、リバウンドも適切にあって良いです。
軸ブレはタイトよりですが、少しブレを感じます。
キーキャップ


PBTのダブルショット採用です。
実測1.5mmで厚みも十分あります。
X-RAYみたいな透明層とのダブルショットなのがかわいいです。
バリなどもなく、品質は問題ないですが、
人によってはちょっと滑るかも。
ソフトウェア
Webドライバーに対応。
RTやキーリマップなどを全てWeb上から変更可能です。

Mapping
キーのリマップ及びSOCDの設定が可能です。
キーリマップ






日本語配列キーに対応していたり、SOCDのオンオフ選択があったり、
キーリマップは不自由がほぼ無く優秀です。
システムキーで変更できないところもないのでGood。
プロファイルが存在せず、
切り替えがないのが少し磁気キーボードとしては扱いにくいところに感じます。
レイヤーはデフォルトとFnレイヤーの2レイヤーですが、
65%レイアウトなので操作性は確保できています。

プロファイル切り替えとIME ON/OFFを求む…!
SOCD


SOCDとして一般的な制御項目は揃っており、バインドされたキーが同時に押された時、どちらか一方のみを優先して入力を有効にする(最後入力優先 or 絶対優先)か、または両方とも無効にするか(ニュートラル)を設定できます。
カウンターストレイフに有効です。

GLITTERはMod-TapやDKS、Rappy Snaapyなどは存在せず、拡張キーはSOCDのみとなります。
タイピング目線ではMod-Tap、ゲーム目線ではRSの実装があると良い思います。
またデフォルトでSOCDの設定が入っているのも、
好みにあわない場合手間になるので、必要はなかったかも。
Travel

アクチュエーションやラピッドトリガーの設定はここです。
RT Global Travel Adjustment
アクチュエーションポイントとデッドゾーンの設定が可能。
0.05mm単位で設定が可能で最短0.005mm。

デッドゾーンを0.15mmより短くする場合、アクチュエーションを0.1mmより短くする場合は、Rage ModeをEnableにする必要があります。
またこのスライダーの設定は全キーに反映されるため、
WASDなどのゲーム用キーは後ほど個別で設定するほうが良いです。
Rapid Press Distance / Release Disatance
RTのトリガーとリリースの距離になります。
0.05mm単位の設定が可能で、最短0.005mmとなります。

こちらも0.1mmよりも短くする場合は、Rage ModeをEnableにする必要ありで、スライダーの設定は全キーに反映のため注意。
キー個別の調整

キーを選択すると上のような画面が出てきますので、
こちらでキーごとにアクチュエーションやデッドゾーン、RTの設定が可能です。

WASD以外をタイピング用に全キー反映のスライダーで設定し、
ゲームで使用するキーのみを個別調整するのがおすすめ。
プリセット

RTやアクチュエーションなどの設定を3種類のプリセットとして保存し、
ドラッグアンドドロップでキーに反映させることも可能。

便利な機能で、他にない面白い操作性なのは気に入りましたが、無難にプロファイル切り替えを実装したほうが使いやすい気はしました。
Settings

キャリブレーションやファームウェアのアップデートが可能。
初回使用時などは必ず確認して、アップデートやキャリブレーションを行いましょう。

ファームウェアアップデートがローカルファイルのみの対応なので、Webから取ってきてアップデートできるようになってほしい…!
キャリブレーションは結構丁寧にグリグリしないと計測が反映されないので、少し時間はかかります。
設定保存


右上のSave to Keyboardを押すまでは設定が反映されません。
全ての設定ができたら必ず保存しておきましょう。

ただSave to Keyboardを押すと設定は保存されますが、
キーボードとの接続まで切断されてしまう仕様なので注意が必要。
接続が切れるとRage Modeもオフになってしまったりするので、
この辺の仕様は要改善。
さいごに


今回はMoeetech GLITTER65HEを詳しくレビューしました。
非常に個性的でデザイン性に優れているだけでなく、
打鍵感やRTの性能面も優れていた本機。
しかし一方でWebドライバーの使いにくさや、
機能的な不足が否めないのも事実。
RTは高性能ではありますがプロファイルが無いので、
タイピングの時に誤爆を誘発する可能性もあり、
詰めた設定で運用するのは少々むずかしいかもしれません。
現状本機を選ぶ意味は、
- デザインが非常に好み
- ゲームにもタイピングにもカジュアルに使えるものを探している(RTとSOCDのみで十分)
- 静音スイッチのモデルが欲しい
といったところでしょうか。

個人的には飽和しつつある磁気キーボード界に、新たな方向性で参入してきたと感じていて、好みな製品です。
今後のドライバー周りのアップデート次第では、非常に化ける可能性もありますので期待。
では!

