レトロな見た目とカスマイズ可能なスクリーンがかわいい!「EPOMAKER RT85」徹底レビュー

はじめに

こんにちは、c1trusです。
今回はEPOMAKERの新作メカニカルキーボード「RT85」を、
詳細レビューしていきます。
レトロな見た目と、遊び心のあるディスプレイやスティックを搭載した本製品ですが、
一体どのような商品となっているのでしょうか?
レビューにあたりEPOMAKER様から商品をご提供頂きました。
ありがとうございます!
主な仕様
機能について
ソフトウェア/ドライバー
EPOMAKER Driverに対応しており、
各種設定変更が可能となっております。
比較的自由に変更はできますが、QMK/VIAには非対応のため注意が必要。
Mod-Tapとかも非対応です。

個人的にはVIA対応してれば最強だった…
キーリマップ

Keyboard settingsからキーリマップが可能です。
マクロやコンビネーション、キーの無効化などもできます。
キーや機能を選択してConfirmを選択すると設定が反映されます。

プロファイルも複数保存可能。
またAdvanced Key Settingsにて、最後優先入力のSOCDが設定可能です。
Snapy TappyやSnap-Tap等の類似機能ですね。

Fn Layer SettingsからFnレイヤーも同じくキーリマップが可能です。
赤で表示されているところは元々のシステムキー(BTデバイス切り替えなど)で、
キーリマップはできません。


プロファイルは「通常レイヤー」と「Fnレイヤー」で別々のようなので注意!
ライティング

ライティングのエフェクト、明るさ、変化のスピードなどが調整できます。

レイヤーごとに設定することも可能。

ジョイスティックのライティングや画面横のライティングも、もちろん変更可能です。
画面

画面に表示する画像やアニメーションなどを設定、制作することが可能です。

画像やGIFのアップロードなんかも可能ですので、結構遊びがいがあります!


試しにc1trusロゴを入れてみました、かわいい!
ただ色はちょっとズレがあるかも?
マクロ

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ライティング、画面のアニメーション、コンフィグ、マクロなどの設定を、
共有 & ダウンロードする機能です。

ここで気に入ったものをダウンロードして利用してみるのも便利ですね!




ファームウェア


使用前に必ずファームウェアとドライバーのアップデートをしておきましょう!
ハードウェアについて
接続方法
Tri-Mode接続対応です。
有線、2.4GHz、BTでの接続が可能となっており、
ショートカットキーで接続先デバイスの変更が可能です。
モードの切替は左上の可愛らしいノブで可能、
その下にドングル収納ができる用になっています。


細かいところまでレトロさがあって、
非常に丁寧なプロダクトデザインなのが好印象!
バッテリー
8000mAh搭載なので、結構容量は大きめ。
カタログスペックでは、320時間(RGBオフ、スクリーンオフの場合)、
90時間(RGBオフ、スクリーンオンの場合)、24時間(RGBオン、スクリーンオンの場合)
となっています。
RGBオン、スクリーンオンだとかなり減りが早いので、
基本的には有線での接続をオススメします。
ケース
ABS製です。
レトロな雰囲気とマッチしてチープさや安物感はなく、
むしろこのケースのほうがコンセプトに合っていますね。
精度も良く品質面で気になるところはありません。
チルトは裏面で2段階調整可能。
チルトなしを含めると5度、6.7度、10度で調整可能です。
重量は1kgで、タイピングでずれるようなことはありません。

キーボードは重ければ重いほど良いですからね(思想)
メディアキー系

キーキャップ

PBTのダブルショット採用。厚さは実測で1.5mmです。
品質は良く、適度にサラサラでテカリにくく、長時間使用しても不快感もないです。
適度な厚みがあるので、Thockyなチューニングに一役かっていますね。
キースイッチ
EPOMAKER Wisteria / Cremay Jade 2種類のリニアスイッチから選べます。
Creamy Jade | Wisteria | |
Actuation Force | 45±5gf | 38±5gf |
Bottom-out Force | 50±5gf | 45±5gf |
Pre-travel | 2.0±0.4mm | 2.0±0.4mm |
Total Travel | 3.6±0.4mm | 3.6±0.4mm |
Stem | POK | POM + PTFE |
Housing | PC (Top) & PA66 (Bottom) | PC (Top) & PA66 (Bottom) |
大きな違いは荷重とステムの材質の違いとなります。
Wisteriaを所持しておりませんが、POKとPOMの差だと考えると、
Wisteriaのほうが丸めでThockyな音が出るかと思われます。
Creamy JadeもThockyな部類ですが、
POKステムなので少し明瞭で硬質な音がします。

今回はCreamy Jadeモデルの提供ですので、
Creamy Jadeをレビューしていきます。
トラベルの実測値は3.8mm、スプリングは19.1mmのシングル、
ステムは13.2mmです。ルブはキレイにされています。




ロングスプリング、ロングステムなので、
荷重が少し軽く感じ、底打ちも少々柔らかめになっていますね。
内部構造

poronやシリコンのフォーム、ソケットのフォーム、PETシートなど
至れりつくせりのミュート構造になっています。
PCBガスケットとなっており、
PCプレートとPCBはフレックスカット採用です。

エントリー価格帯では良質なClackyサウンドを鳴らすことが難しいため、各社流行りのThockyサウンドチューニングで最近のデファクトスタンダードと呼べる構成ですね!


スペースバーは共鳴防止にフォームがついてますが、
取り外しも簡単なので、ご自身で調整可能です。

プレートマウントスタビライザー採用でルブはしっかりされていますが、
全体的にちょっと潤滑量が多いので、可能なら少し拭き取ってあげても良いかも

ちょっとスタビライザーの反応が悪いキーがありました
打鍵音/打鍵感

まずは動画で打鍵音をご確認ください!
以前レビューさせていただいた、G84と非常に近い打鍵音と打鍵感です。
搭載されているCreamy Jadeの質の高いThockyなサウンドが、
本体のミュート構造と合わさってコトコトサウンドを生み出しています。
キースイッチのところでも述べましたが、
多少の軸ブレはあるものの、擦過音やバネ鳴きがないです。
ファクトリールブの一貫性も高いので、
個体差を感じさせないのも非常にポイントが高いです。

エントリー価格帯で、キーボード沼に人を浸からせるのに十分すぎるクオリティ
マイナスポイントになりえるのは、プラスチックな響きはやはりするので、
高級感のあるサウンドに慣れてる人からすると少しチープかも。
結論
今回はEPOMAKER RT85を詳細にレビューしました。
1万円前半のエントリー価格帯に求められる品質を十二分に満たしており、
デザインもコンセプトが一貫しており好印象です。
RT85に限らずEPOMAKERのスイッチは、
低価格ながらも工場出荷品質が高く、
毎度価格以上の価値があると感じています。
品質の高いThockyサウンドを鳴らしてくれます。

スイッチだけ別に買って持っておいても損なし!
スクリーンやジョイスティックのカスタマイズがあるからか、
QMK/VIAに非対応でキーリマップの汎用性にかけるのがマイナスポイント。

そういった点ではG84のほうが優秀
デザイン性やコンセプトを大事にしたいのであればRT85を選んで損はないですし、
日常使いでキーマップにこだわりがある場合はG84のほうがあってるかも
では!